外壁なので太陽の下で

より実際の外壁の運用に近い形で比較しなければなりません。

業者にカラーサンプルを見させてもらう場合、室内で色を確認するだけで納得しては絶対にいけないことも覚えておきましょう。 なぜなら外壁塗装した実物は部屋の中で照明を浴びることはなく、屋外で日光を受けて人の目に触れるからです。 蛍光灯の光と太陽の光とではかなり違いがあるので、物の見え方も別だと考えなければ正しい判断を下すことは叶いません。 店内でガラスケースの中に仕舞われたフィギュアを買って公園のベンチで並んで座ってみると、最初の印象とはずいぶん違うと認識することがあるでしょう。 これは光に照らされる対象が変化したのではなく、光が違うからそう見えるのです。普段は屋内で使われるものならそれでいいのですが、 外壁はほぼ間違いなく屋外に設置されるので色を決めるのなら建物の外で、太陽光を受けてどう見えるかで決めなければなりません。 また常に雲ひとつない晴天が続くわけでもありませんので、曇りの日にどう映るかも重要になってくるかもしれません。 明るいショールームの中では理想のカラーに見えても、8月の青空の下ではどんな印象になるか、 6月のジメジメした雨の日には壁を見た人に何を想像させるかはわかったものではありません。 サンプルを持ってオールシーズンの屋外を試してみるのはいささか現実離れした理想論になってしまうのですが、せめて晴天の日に日光を当ててみて 自分が望む色であるかどうかは確認したほうが無難でしょう。 この部分で手抜きをして「失敗した!」と後悔する例も多いので、あまり時間がなくても室内だけで話を進めてはいけません。

カラーシュミレーションは参考になる?

もしも可能なら実際に住宅の壁に当ててみて、リフォーム完成後の外壁の姿をイメージするのがベストな行動です。 きっと何種類も展示場にはカラーサンプルがあるでしょうから全てを試す手間はかけれませんが、数点ピックアップして外へ持ち出してみましょう。 またカラーシュミレーションをやってくれる業者もありますが、これはあまり参考にしてはいけないので注意して下さい。 パソコンでなんのムラも影も無くただベタ塗りしただけのカラーシュミレーションは、実物とかけ離れた物が提供されるだけです。 背景もなければ日光もありませんし、同じ色でもモニターによっては違う色に見えることもあり、あまりあてにしてはいけないのです。 なんとなく雰囲気は伝わるでしょうが確実に実物とは別物になります。 携帯電話で撮影した写真とランドセルを背負ったこともない園児が描いた似顔絵ほどの違いがあるので、本気でカラーを選ぶつもりなら、 これは使わないほうがいいと断言するアドバイザーもいらっしゃいます。 モニターによって違って見えるのなら印刷すればいいじゃない、と考えるかもしれませんが、出力先が違うだけで同じことです。 プリンターもメーカーや機種によって色彩が同じにならないことも多く、またインクジェットプリンタとレーザープリンターのように出力方式が違えば、 違う印象を与えることになるでしょう。 パソコンは計算させたりインターネットで調べ物をするのにはとっても役立つ機械ですが、外壁塗装のカラーシュミレーションではたいして役に立たないのです。 色だけ知りたいのならカラーサンプルで充分ですし、それよりも屋外でどう見えるのかが重要になるので、 パソコンを操作する暇があったら建物の外へ出て太陽にサンプルをかざしてみましょう。 もし当日太陽(サン)が雲に隠れていたら雲にかざしてみましょう。ショールームで受ける印象よりも実物に近いはずです。